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Gaao Line's Web Journal: Writing about US/UK TVs, cinemas, and foods I love.

『ハングオーバー』 映画感想

感想

 

ゴールデングローブ獲ったっつうストレートなコメディ映画。これは感想が書きにくい! だってほんとうに、単に“面白い”だけの映画だから。男の友情だ真の愛だを無理繰り見出せないこともないが、んなモンはおまけだおまけ。これは映画というよりテレビのシチュエーションコメディ、それも思いっきりアブラの乗ったエピソードが、100分間続いたものだと考えたほうがいい。

『セインフィールド』や『フレイジャー』、『フレンズ』、『マッド・アバウト・ユー』、『ウィル&グレース』、最近だと『ザット 70's ショウ』とか(それでも10年近く前か)、そういう大人向けの何でもない日常を描いて、ムチャクチャなノリと笑いを引き出してくるアメリカのシチュエーションコメディ。これを映画スケールで見事に再現してくれた。

時間が5倍ならネタの段取りも5倍、テレビシリーズならヤギ程度が出て笑いを取るところ、映画だからトラが出て、さらにそのトラに××××を被せてくるというスケールのデカい馬鹿さ加減。ナンセンスさも5倍だけど、あくまで日常に立脚した映画だからバラまいたナンセンスはきれいに収束する(それ自体が芸術的!)。ノリは20分のテレビ作品並みの高密度を維持してダレるところがない。下ネタ満載。中国人にはアクションもセリフまわしも腰にクるほど笑わせていただきました。

あと歯の抜けた男が途中からおぎやはぎの小木に見えてきて困った。

 

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