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farsite / 圏外日誌

Gaaoline's Web Journal: Writing about US/UK TVs, cinemas, and foods I love.

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』映画感想: なぜ寝たか

すっごいイイ映画だったけど、寝てしまった。

制作者の方々にちくっと心が痛みつつも、まあ1,800円払ったら寝るのも権利のうちと堂々としてはいる。で、問題はあの映画、あの内容で、なぜ寝てしまったのか。

あらすじ

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銀河のかなた。子供のころ異星人の盗賊団に誘拐されたピータ・クィルは、自ら宇宙船を駆る立派なトレジャーハンターになっていた。ある秘宝の回収を依頼された彼は、それを狙う女性暗殺者ガモーラ、賞金稼ぎのアライグマ型異星人ロケットと相棒の植物型異星人グルード、依頼主への復讐心を燃やすドラックスと知り合う。それぞれの目的のために共闘する5人だが、戦いの中で次第に心を通わせ、邪悪な依頼主と戦うため立ち上がっていく。

なぜ寝たか

すごいアクションなのだ。意外と泣かせる始まりでぐっと心を掴むと、あとはもうずっとドンパチドンパチ。沈黙は悪とばかりにプラズマパルス弾が乱れ飛び、爆発で敵味方の体がふっとぶ。輪をかけて多いのがセリフの掛け合い。1シーンごとにしゃべりまくりカブりまくり、4コマ漫画みたいに気の利いたジョークでオチがつく。その中でしっかりと各キャラの持つ悲哀みたいなのを表現して共感させるんだからさすがだ。

だからこそ、寝たんだと思う。一本調子とは言わないけれど、銃弾と会話がテンポよく続く、ある意味安定した劇づくりに、体が慣れてしまった。中盤仲間が終結して心が通い合いはじめ、大筋が見えると、なんだかもう安心してしまい、スクリーンではドンパチが続いてるにもかかわらず、入眠タイムとなったわけ。

考えてみると、『アナと雪の女王』でも、寝た。ひどい客だ。あれも主要キャラが出そろってレット・イット・ゴーも聴いて、大筋が見えると寝てしまった。ディズニーの良質なミュージカルの作り出す空間に、安心したんだと思う。

 

どちらの映画も目を覚ましたのは、例によってキチンとした映画には必ずあるクライマックス前の「作品のテーマ/葛藤をクリアにする会話」パートの前だったので、筋が通らなくなることもなかった。定石通りとはいえ、ある意味途中で寝る客のいることも計算されているかのようなシナリオの設計だ。

観客を引き込む世界観、瑕疵のないシナリオ、テンポのよい良質な演出と編集。これが揃うと安心しきって、寝る。困ったクセがついたものだけど、これはヒット作のバロメーターだと思うことにしよう。

あと売店でビールを売ってたことも一因だと思う。

 

蛇足

本作配役の最大の成功は、ヴィン・ディーゼルのグルートだと思う。こわもて役の多い彼のやさしい瞳を見事に抽出した造形と、その感情表現がすばらしい。また、敵キャラを演じたカレン・ギランのアンビバレントにキュートな顔は印象的。なお、字幕は大安定の林完治せんせいでした。

どうでもいいけどこのマイクロビーズのトラベル用枕、家でごろ寝用に使うと、耳に枕があたらず音が聞こえるのでべんりなのに気づいた。