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『バーレスク』映画感想 - シェール vs クリスティーナ・アギレラ

『シェールVSクリスティーナ・アギレラ』と書くとちょっと怪獣映画っぽいな。田舎から出てきた歌姫が、潰れかけのダンス・シアターで主役の座を射止め、シアターを救うサクセスストーリー。もちろん歌とダンスがもりだくさん。

ストレートで楽しい音楽映画なんだが、どこかで観たな、という感じ。僕が思い出したのは10年くらい前の『コヨーテ・アグリー』だった。珍しく4人で観に行ったんだが(誘われた)、一緒に観にいったひともいろんな映画を思い出したらしい。つまりは新鮮味はないけれど、確実に需要のあるジャンルなんだろう。ほんと、観たいものを見せましょうって内容だったもん。

クリスティーナ・アギレラにはぜんっぜん興味なかったんだけど、歌はともかくダンスがちょっと辛かった。シアターの女主人(シェール)が彼女のダンスに目を奪われるってシーンがあるけど、明らかにダンスにキレがない。ライバル役として出てくるクリステン・ベルのが、ずっと巧かったと思う。

そして歌。これはシェールが圧倒的。シェールがオープニングを除いて劇中1回だけ歌うシーンがあるんだが、ずっと歌ってたアギレラの声を一瞬で忘れさせるぐらいの歌唱力。やっぱシェール先生はすごいよ! あれで60歳とうに超えてるんだからマドンナ以上の化け物だ。ただ、この歌の完成度があまりに凄くてそれまでの流れをぶった切ってしまう。映画としては問題だろう。演技も見どころがあるってわけじゃないし、ラジー賞にノミネートされちゃったのも、この異常な存在感ゆえなんだろうな。

そういえば『コヨーテ・アグリー』の頃は、ソウルにいたんだった。夜中にホンデイックの学生向けのバーに入ると、たいていバイトのカウンターのねーちゃんが、ボトルジャグリングの練習してたっけ。どうでもいいこと思い出した。

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