あらすじ
犬を殺したらとんでもないことに。
感想
この映画を観てなぜか頭に浮かんだのは、『ヘルボーイ2』だった。あの映画は現代に生きる悪魔や神秘的存在が描かれているけれど、その中でニューヨークのどこかに“妖精の街”があることが描かれる。それを思い出したわけ。『ジョン・ウィック』には、“殺し屋業界”専用のホテルが出てきて、そこでは殺し屋法が適用されていて、殺し屋通貨が使われている。
なんてアホな設定なんだ! と思いつつも、こういうの、すっごくときめく。『アウトロー』(トム・クルーズ)『イコライザー』(デンゼル・ワシントン)なんかだと、ヒーローは過去軍の過酷なトレーニングを積んでいたとか、CIAエージェントだったとか、なぜ強いのかの整合性をつけようとする。ところが『ジョン・ウィック』では、無敵の殺し屋が存在するのをなんの説明もなく肯定した上で、「プロの殺し屋たちが属する裏の世界が存在するなら、その世界はどうなっているのだろう?」と、外挿的に設定を積み上げていく。この発想はある意味SF的だ(なんでもSF理論)。
その一点で大好きなんだけど、実は肝心のガンアクションは、すごいなーと思いつつなぜかときめかなかったのだった。ふしぎ。キアヌ・リーブスの表情は、すっごく良く撮れてて感心したんだけど。あと銃はケルテック・ショットガンがカッコよかったな。小火器中心のなかで絵的なボリューム感が際立ってた(デカけりゃカッコいい理論)。