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Gaao Line's Web Journal: Writing about US/UK TVs, cinemas, and foods I love.

福岡 - 渡辺通『レスタッシュ』のフレンチ

6月の最終週。札幌に続いて福岡に仕事で行くことになってしまった。九州に足を踏み入れるのも、実は初めて。例によって3日間仕事漬けで、食事も他人のチョイスで入る店ばかり。くやしいので、最後は自分で好きなものを選んで食べて帰ることにした。

『レスタッシュ』(Lestache)は、ホテルニューオータニの裏の路地にあるちいさなレストラン。現地で一緒に仕事をした人から、さいきん良かったお店ということで紹介してもらった。スタンダードなコースをいただくことに。

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前菜の1皿目は、オマール海老、うちわ海老、そして太刀魚。ソースはヴィネグレットソース。魚も肉も野菜も、なるべく九州でとれたものを使っているとのことで、たしかに太刀魚はぷりぷりして新鮮。

シェフはこのお店のある春吉が地元で、近くには柳橋連合市場もある。土地なじみもあって、鍛えられて良い仕入れができるそうだ。

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2皿目。ハムとサラミの後ろに隠れているのは、有田鶏のパテとラタトゥイユ。ハムのしょっぱさ、サラミの脂、野菜の甘み、パテのうまみ。口に入れたときの味の組み合わせが絶妙。すごく良い食材の選択だと思った。

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熊本のとうもろこしのポタージュ。新鮮で、かつコテコテした甘みでないのはありがたい。このときは熊本がとうもろこしの旬だったそうだ。もう少しすると佐賀のものに切り替えるらしい。

パンは食べ終わったらすぐ次を持ってくるわんこそばモードでなく、皿に合わせて適宜種類を変えて、然るべきタイミングで持ってきてくれる。これってすごくうれしい。

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鹿児島産三筋肉。三筋肉がいちばんよくソースに絡むとのおはなし。意識して食べるのは初めてだけど、口に入れると柔らかくぷりぷりした弾力。これはうまい! パテもそうだったけど、小さくても密度感のあるお肉だった。

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デザートは福岡桃のコンポートにシンプルなバニラアイス。風味はマダガスカルのバニラに1980年のレミーマルタン。なるほど、昔ながらのバニラアイスを上等にした感触。

お酒は泡の出るやつから、白、赤と。白はアルザスのジョンティ、赤はシャトー・ロックモリアックでした。

 

お料理はみなスタンダードなものだけれど、魚、肉、野菜どれも確かに、よい素材をきちんと料理していただいているという実感が得られる。これで総額6,000円というのは、とってもとってもお得感がある。

3日間の出張のあいだ、ずっと明太子が付け合わせで出てくる観光食ばかり食べていたので(それはそれでおいしかったのだけど)、最後に食べられた九州の土地の味は、たいへん印象に残った。

 

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