三軒茶屋に引っ越してきたものの、店の数は多い割りに、なかなか簡単に入って美味しい店をみつけられない。妙に高級だったり、常連ばかりで入りづらかったり(特にバー)、普通そうな店は数があるぶん特徴がなかったりで、難儀している。
そんななか、安くて、美味くて、入りやすくて、とても重宝してるのが東京餃子楼。店内の空気が油っぽい餃子専門店なのに、女性の一人客が多いのが良い店の証拠。
餃子専門店。本店は世田谷通り沿いの店らしいけど、茶沢通りの店を愛用している。
ものすごく特徴があって、素晴らしい素材でってわけじゃない。ただただ餃子。シンプルにうまい餃子。
そして安い。ふつうの焼き餃子(ニラ・ニンニク抜き可)6個に、期間限定の代わり餃子6個。プラス中ジョッキのビールで、1,050円。シンプルに食事が完結する。
こちらは11月のはじめのスペシャルだった、鶏白湯餃子。ふつうの水餃子もある。また、ホルモン餃子も今のスペシャルのようだ。その前はシソ巻き餃子だった。だいたい1か月ぐらい続く。
開店時間も長く、ピークタイムを外しても使えるから、並んだことはない。さっと入って、すぐ食べて、満足できる。コストと味のバランスが取れた、使い勝手のいい店だ。ビール、普通餃子、スペシャル餃子で1050円は、黄金コンボ。
どーでもいいことだけど、餃子は本来茹でるのが基本で、もっと皮が厚く、小麦、野菜、肉がすべて摂れる完全食だ。ここの餃子は日本風の皮が薄く焼いたものだけど、白飯は頼まなくても満足できる。なんせ3か月とはいえ北京で餃子主食の暮らしをした人間、矜持みたいなもんがある。中国で餃子+白飯は、お好み焼き+白飯以上の違和感があるものだから。
1999年冬、北京のはずれ、小月河沿いの小汚い食堂の外で、ドラム缶の上に大鍋をおいて茹でていた餃子。半斤(500g)をスチロールのパックに詰めてもらって、買っておいたキッコーマンの醤油をかけてぱくぱくと食べていた。懐かしい思い出だ。