980円のリュックサックとダイソーで売ってるグッズで、防災バッグを作った。結論を言えば、ネットで売ってる防災セット買ったほうがやっぱり早いかな、という感じだ。ちなみに内容の参考にしたのは山善の防災セット。情報だけ利用してしまったので、別口で何か買っておこうと思う。湯沸かし式の加湿器、欲しかったし。
防災は思い立ったが吉日
リュックサックに入った防災セット、以前からネットで見ては買おかやめよか踊っていたのだが、どうも4千円台という値段がひっかかって踏ん切りがつかないでいた。これもう少し安く上がるのでは……?
そんな感じで数年来迷い続けてきたのだが、また3月11日が近づき、NHKの番宣で見ると心が苦しくなる再現ドラマが流れるのを目にする季節がやってきた。そんな折、区内にできたコーナンプロを冷やかしに行ったらリュックサックが980円で売っていたのだ。その場のノリで買ってしまった。
勢いが大切だ。その足でオオゼキの上に入ってる大きなダイソーに行って、ネットの防災セットの内容物を参考に揃えられるものをそろえた。100円ショップの品ぞろえで、どこまで市販のセットの内容と価格に迫れるか? 実験だ。
で、ダイソーで買えた、市販防災セットに入ってるグッズがこれ。なお、今回はリュックを2つ買い、2セット分作った。
ダイソーで買った防災アイテム内訳
衣類関連
- アルミシート(100円)
- トラベル用圧縮袋(100円)
- トラベル収納ケース(100円)
- ゴムグリップ手袋薄手 Mサイズ(100円)
- 純綿こども軍手 滑り止め加工(100円)
- レギュラーソックス 男性用(100円)
- オーガニックコットンソックス 女性用(100円)
傷手当用品
- タオルおしぼり3枚入り(100円)
- 紙軸綿棒(100円 / 2セット分)
- テーピングテープ(100円)
筆記具
工具関連
- のこぎり カッタータイプ(100円)
- マルチツール 11機能(300円)
- 布テープ(100円)
- べんりベルト(100円 / 2セット分)
- グリーンロープ 太さ3mm 長さ11m(100円)
- 自転車用反射ワンタッチバンド(100円 / 2セット分)
食事関連
- プラスチックスプーン 10本入(100円 / 2セット分)
- プラスチックフォーク 10本入(100円 / 2セット分)
- 個別包装 竹丸箸 30膳入(100円 / 2セット分)
- レンジ対応プラマグカップ(100円)
- クリアカップ 8個入(100円 / 2セット分)
- アルミ皿 12枚入(100円 / 2セット分)
- ペーパーハンカチ 6個入(100円 / 2セット分)
- フリーザーバッグ 12枚入(100円 / 2セット分)
以上、各グループごと、フリーザーバッグやトラベルバッグに入れてリュックに入れた。これだけならかさばらず、まだ半分ぐらいは入りそうな感じだ。
ダイソーで揃わなかった/揃えなかったもの
参考にした市販のバッグにはあるが、ダイソーで揃わなかったのはこちら。追加で入れておかねばと思う。
- 懐中電灯兼ランタン(すでに購入済だった)
- ポンチョ(なぜか店頭で見つけられなかった。売ってるはず)
- エアー枕(これもダイソーで売ってるはず)
- アルミブランケット(これもダイソーにあるらしい)
- 携帯トイレ(買い置きがあるが、ダイソーにあるらしいぞ)
- 非常用給水バッグ(これは別途買うべき……と思ったらダイソーにある!)
- 非常用呼子笛(これはダイソーに……あるの?!)
- フェイス/ボディタオル(買い置きを使う)
- サンダル(買い置きを使う)
- マスク(買い置きが腐るほどある)
- ピルケース(中身の薬品含め、個別に揃えようと判断)
- ラップ(非常時用だからこそ、質の良いものにしたい!)
あと、痛み止めや絆創膏、胃腸薬などの薬品関係に加え、長期保存水や飴、カロリーメイトなんかも入れておこう。
所感
買えなかったものこそ重要な防災品
それなりに大きなダイソーを見て回ったのだけど、非常用給水バッグとかエアー枕とか、罹災直後に重要になろうグッズは見つけられなかった。ダイソーネットを見るとどれも売っているようなので、店頭で買わずネットに頼ったほうがいいかも。今サイト見たら防災グッズ特集もやってる。
一方、給水バッグとかは100円にこだわらず、ちゃんとしたものを買ってもいいかもしれない。まあ、そうやって迷い始めると、いつまでたっても買わなくなっちゃうんだが。
ヘルメットは自転車用を転用?
最重要のヘルメットはダイソーに取り扱いがないが、これは23年4月の法改正で自転車用のヘルメットが大人も努力義務になる手前、買っていたものがあった。果たして自転車用のヘルメットが防災用として好適かという疑問もあるが、防災座布団だって効果あるんだ、これでもいいだろう。いつも玄関にあるわけだし。
しかし市販品のセットの最大のメリットは、このヘルメットが最初から入っていることだろうな。
アイテムはパーソナライズしない
ダイソーで購入しているときは、何を買うべきか自分で考えず、市販のセットになるべく忠実に揃えた。自分で考え始めると、内容が偏る。また、今回は2セット作ったのだが、これを使うのが自分かどうかはわからない。率直な話、裏のおばあさんや、隣の家の少年に渡すかもしれないのだ。手袋は手が大きかろうが小さかろうが何とか入るだろうMサイズにし、また別途子供用も買った。靴下も男性用と女性用を入れておいた。
市販のセットの手袋はワンサイズで、靴下は含まれていないが、靴下は足を傷つけないためにも、防寒のためにも、あったほうがいいと判断した。あと、市販のセットにはドライバーセットも入っているが、ここはワンランクアップでマルチツールとした。すぐ壊れそうだけど、罹災直後に役立てばそれでいい。
軽さを重視
ダイソーで選んでいるとき、これならもっと良いものをそろえてもいいかな、という考えが思い浮かび、そのたびに頭から追い出した。キャンプグッズと兼用で揃えてもいいじゃんなんて考えるとドツボにはまる。これは緊急用グッズなのだ。すぐ持ち出せて、3日持てばいいのだ。ダイソーでチャチな商品ばかりそろえるのは、プラ製で軽いから。これに多少の着替えや水のペットボトルでもいれたらすぐに重くなる。なるべく軽くそろえることを肝に銘じた。
トータルで見ると、やっぱり高いね
参考にした山善のセットは、リュックに30アイテムが入って4500円。リュックが1000円ならばダイソーで30点揃えれば割安ということになる。理論上はコスパで勝てたはずだ。
しかし現実、ヘルメットなどは別途購入になるし、サンダル類など300円商品もある。店頭で巧く揃えられたとしても、良くてトントンだろう。実際のところ、なるべく無心で買うと言いつつペンはボールペンとマーカーペン2種あったほうがいいだろうとかやってたら、あっというまに点数が増え、上記の買えなかった商品まで含めると40アイテム揃えることになってしまった。
今回2セット作った都合、食器類など100円の品を分割して入れたものも多いので、これらを実質50円と考えればまだ安いかもしれない。しかし1人分作るだけならやはり割高だ。内容を絞ったとしても、手間を考えれば、市販のセットを購入し、そこからカスタマイズしたほうがいいだろう。山善、会員になると1000円クーポンつくし、やっぱ安いわ。
ちなみに山善ビズコム、その名の通り個人向けでなく企業ユースメインで考えてるようで、売掛機能でまとまった発注も受けてるようだ。販売している防災リュックも、これは企業のオフィスにおいて、避難するときに使うものなんだろうな。
まとめ
なんだかんだで懸案だった防災バッグが揃えられたのは喜ばしい。私は阪神や東北の被災者ではないが、静岡県の出身だ。高校卒業までの期間に体に染みついた東海地震への恐怖心と防災意識は、そう簡単には抜けない。なんせ卒業式の日に「おれ絶対津波で死ぬから」と焼津在住の同級生がにこやかに話してくる世界だったのだ。東京の西側に住んでいるのも、地盤が固く津波が来ないという理由につきる。
今回、結論は最初から市販品買えという話なんだが、バッグを作るという作業は脳によかった。あと、ダイソーでドカ買いするのは単純に楽しい。ダイソーはこの季節、リュックサックとヘルメットを特売して、「残りはぜんぶ店内で揃います!」的なゲーミフィケーションで売り出したらいいんじゃないかな? ダイソー巡回を通じて、生き延びる確率を少しでも上げたいという意欲が出てきた週末であった。