ジャンル:コメディ
富野由悠季の90年代の小説を映像化した機動戦士ガンダム:閃光のハサウェイは、ウディ・アレンのロマンティック・コメディを思い出させる恋愛映画だった。男目線での”女”を通じたニュータイプの再解釈と、ロボットアニメで再現される、こっぱずかしいあの感…
観終わって、なるほどと感心した。こういう映画はNetflixだからこそできたのかもしれない。ド派手なブロックバスターとも、単館系の物語映画とも、あるいはテレビサイズのドキュメンタリーとも違った、特異な手触りだ。 あらすじ 部下からの信頼も厚いアメリ…
シン・ゴジラは、怪獣を生々しいほどに恐ろしい存在として描いている。だからこそ、その一方で圧倒的にポジティブなキャラ、そして笑いを作る必要があったんだと思う。実は脚本はエンタメの教科書的だし、その笑いは、物語の大きな葛藤をあぶりだすものにな…
韓国映画『テロ、ライブ』は、ラジオニュースのキャスターが生放送中に爆弾を仕込まれ、犯人と丁々発止のやりとりをしていくワン・シチュエーションの映画だった。『マネーモンスター』はこれとほぼ同様のシチュエーションなんだけど、ここに金融を絡めると…
ウディ・アレンの映画って、観に行くまではすっごく億劫で映画館で観なくてもいいんじゃないかなと思うんだけど、観終わると、ああ、観てよかったといつも思う。 今回は鬱になった教授と彼に惚れた女子大生の、殺人のお話し。前半はアルコールのにおいが感じ…
たいへん下品なスーパーヒーロー(ヒーローじゃないか)が要所々々で観客に語り掛けながら愛を貫く良い映画だったんだけれど、観終わって肩がこらなかったスーパーヒーローものって何年ぶりだろう! 21世紀に入ってからこのかた、大作ヒーロー映画を観るたび…
様々な動物たちが入り乱れて楽し気な『ズートピア』。ふたを開けてみたらこの映画、ものすっごい変化球だった! 犯罪捜査ミステリから、なんとハードな差別問題を描き出す。そしてこれ、れっきとしたSF、思考実験としてのSFなのだ。 なにがSFって、そもそも…
『ブレイキング・バッド』のスピンオフである『ベター・コール・ソウル』。スピンオフは大ゴケすることも多いので、おっかなびっくり観始めたんだけれど、いやびっくりした。これ、オリジナルシリーズよりも好みだ。ジミーというテレビの向こうのダメ人間に…
Netflixでおそるおそる観た『フラーハウス』。第1話を見終わったところで、思いがけず感動している自分に気づいた。懐かしさにじゃなくて、新しい設定の妙味に、だ。 新世代の物語 番組のテイストは、20年前と一部も変わらない。よくぞここまで大胆に「懐古…
ある意味すっごくしんどい映画だった。傑作であることは間違いなくて、とってもフザけた内容で、スタイリッシュに描かれたスパイアクションだ。だけど、その毒に満ちたファンタジーは、劇中挿入される現実のイギリス下層社会に鬱積している感情の発露だ。イ…
韓国のやくざ映画。90年代という意外なほど近い時代、釜山で、やくざが生きる風景を描く。もうこれぞ韓国映画! といった暴力映画。 “良さ”がないやつ まあヘンな映画といえばヘンな映画なんだ。全編ずーっとダラダラ、やくざと、やくざになり切れない小悪い…
感想 ゴールデングローブ獲ったっつうストレートなコメディ映画。これは感想が書きにくい! だってほんとうに、単に“面白い”だけの映画だから。男の友情だ真の愛だを無理繰り見出せないこともないが、んなモンはおまけだおまけ。これは映画というよりテレビ…
低学歴低所得低モラルのダメ人間アールが、“カルマ”を落として更正しようと奮闘するコメディシリーズ。ラフトラック(笑い声)の入らないシチュエーションコメディだけど、今回は久々に腰が抜けるほど笑った。 ――トラック泥棒をしくじりでメキシコでほとぼり…
やっぱりこの絵づくりは凄い! 実は久々に観たこのエピソード、屋外で野球のシーンがあるんだが、芝生の緑や空の青、遠景の金色に照りかえる超高層ビルの質感が、まるでおとぎ話の絵のように輝き美しい。どうやって撮ってるんだろ? そういうフィルターがあ…
おっ。久々に観た『アリー マイラブ』(アリー マクビール ep.#4.21 "Queen Bee")にクリスティン ラーティが出てる。フェロモン出しまくりのナチュラルボーン女王バチという役だったが、このヒト1950年生まれなんだよなあ。ダイアン・キャノン以上にイイ感…
ディヴィッド・E・ケリーは、『ピケットフェンス』『シカゴホープ』の原作者/脚本家である。『ピケットフェンス』なんて知らないし、『シカゴホープ』ってあの『ER』のパクリのヤツでしょ? なんて思ったら、バカヤロウッ、どこに目ェつけてんだっ! いや、…