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セルフリッジ 英国百貨店 シーズン2 - 海外ドラマ全話レビュー

Twitterを使った、英国ドラマ『セルフリッジ 英国百貨店』(原題: Mr. Selfridge)おおよそ140文字エピソードガイド&感想、シーズン2(全10話)。 

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あらすじ

第一次大戦の始まる1914年、ロンドン。開業から5年を迎えたセルフリッジ百貨店は順調に業績を伸ばしていた。長男のゴードンを除く家族を米国に帰し、単身イギリスでビジネスに取り組んでいたハリー・セルフリッジだが、関係の冷え切っていた妻のローズがイギリスにもどり、二人の関係は変化し始める。またゴードンも、セルフリッジで下積みとして働くことを決意、父親とは違う視点で百貨店の内情を見ることになる。

百貨店のディスプレイデザイナーのアグネス・タウラーが、パリでの生活を終え職場に復帰する。彼はレストランの給仕長ヴィクターの求愛に応えるが、かつての師であり憧れの人であったアンリがニューヨークからロンドンに戻ったことで、心をかき乱される。アクセサリー売り場を取り仕切るマーデルにも、思いがけない出会いがある。

百貨店の大口顧客にしてハリーたちの友人、レディ・メイの夫ロックスレイ卿が、軍備調達委員会に加わることとなり、田舎からロンドンに戻ってくる。ロックスレイ家は財政難を抱えており、夫婦の仲にも問題があった。それが百貨店の経営にも影響を及ぼす。一方ローズと友人になったサロンの女主人デルフィーヌも百貨店の経営を助けるが、彼女には彼女の欲があった。

起きてしまった戦争は、百貨店と周辺の人々を、容赦なく荒波の中に叩き込んでいく。恐るべき陰謀があり、悲劇の中から始まる出会いもある。果たしてセルフリッジは、この時代を生き抜くことができるのか……?

全話レビュー

2-1

5年ぶりだよセルフリッジさんのまき。5年経った百貨店にセルフリッジの妻が戻り、欧州では戦争が始まる。より華やかに、活き活きとした女性たちの表情に目を奪われる。ツボを突いたのはレディー・メイの夫の存在感! この妻にこの夫あり。セリフ廻しも上々。★★★★

2-2

戦争の影だよセルフリッジさんのまき。第一次大戦前の暗い世相に対し、パーティで従業員を盛り上げようとするセルフリッジと、組合集会を対比する。終盤訪れるグローヴとグラブの会話が物語をびしっと締める。さておきあのレディメイが不幸に! そんな!★★★

2-3

開戦前夜だよセルフリッジさんのまき。店の英国祭を前にデザイナーのアンリが復帰、人々の出会いが交錯する。レディ・メイがウソをつくシーンの表情が絶品。シナリオはパラレルで一貫性はないが、最後に第一次大戦の開戦が語られ、不穏さがすべてを覆う幕切れ。★★★

2-4

出征だよセルフリッジさんのまき。ドイツがベルギーに侵攻し、店員が続々と兵に志願していく。そんな中チャリティーイベントを通して、あくまで明るく百貨店の様子を描く。暗くなりすぎないのは正解でレディ・メイもキュート。ベルギーといえばチョコ!★★★

2-5

ポーカーバトルだよセルフリッジさんのまき。女性の肉体労働や銃訓練など、戦時中の女性の社会進出の情景がうまく描かれている。女の恋の駆け引きもたっぷり。その終着点にハリーと宿敵オクスレー卿とのポーカーを置いた巧い構成。観終わって満足感が高い。★★★★

2-6

スパイの国だよセルフリッジさんのまき。セルフリッジは思わぬコネで政府の諜報に絡むことに。戦争の空気が濃くなっていく様子が描かれるが、物語は特に引っかかりもなく次回への期待感だけ残して終わった。見どころはレディ・メイの少女時代に戻った声!。★★★

2-7

セルフリッジさんの大疑惑のまき。セルフリッジが諜報で欧州に渡った間にアンリはスパイ疑惑で逮捕され、セルフリッジには調達品不正の大疑惑が。シーズン1と同じく主役不在でもりあがる回。キャラクターが皆少しずつ噛み合って大きな状況が作られる。巧い!★★★★

2-8

セルフリッジさんの帰還のまき。ドイツから帰国すると身辺の疑惑で店は閑古鳥のセルフリッジ。その客足の問題を解いたのはデルフィーヌで、セルフリッジが主体的に活躍した感じがせず爽快感が得られない。せっかくの帰還なんだから派手にやってほしかった。★★★

2-9

デルフィーヌの罠だよセルフリッジさんのまき。ロックスレイ卿の陰謀をめぐって様々な人々が立ち上がり、歯車が回り始める。その繋がりが心地よい。見どころは何といってもレディ・メイとデルフィーヌの直接対決! 唐沢潤の気持ちよさそうな演技ときたら! ★★★★★

2-10

感謝祭だよセルフリッジさんのまき。ロックスレイとの闘いと、従業員の二つの愛の物語に決着がつく。どれも納得の落としどころ。シナリオが散漫になった感もあるが、カットバックでうまく繋げてる。ともあれまさに大団円。一点、シーズン3への伏線を除いては。★★★★

まとめ

総ポイント数

36 / 50

平均

3.6

感想

farsite.hatenablog.com

レビューリンク 

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