あたたかい日だったので、豊島園のあたりまで散歩し、蕎麦を食べてきた。
練馬駅よりから行くと、豊島園の西側は、豊島園じたいが壁になって、すこし隔離された感がある。だからこそ、このあたりは閑静に高級住宅街になっているんだろう。庭に立派な木を持つ家も多い。
その住宅街の住みにある『SOBAR UKOU』。むかしは『雨幸』という名前だった。ランチに出るのは野菜の天ぷらが付くセットメニュー。一品ものもいただける。
『練馬金子ゴールデンビール』があったのでいただく。練馬で生まれた麦品種の地ビールで、にごりがある。蜂蜜のような、くだもののような、甘味のあるビール。突出しはしっかりした歯ごたえのノリ。
天ぷらはエビをつけてもらった。天ぷらは気持ち厚めの衣で、サクっとした歯ごたえが楽しめるけど、逆に油が過ぎるところもあるかもしれない。エビはおおぶりでぷりっとしていて、食べ応えがある。蕎麦ももっちりとよい歯ごたえ。ボリュームは控えめで、ビールがすこしあまってしまった。今度は一品ものもいただこう。
そばつゆはあまり返しのない、さらっとしたもの。薬味のノリが利いている。
セットにはひとくちデザートもついてくるのだけれど、これをふつうのデザートに替えてもらった。蕎麦かんてん。バニラアイスとともにいただく。しっかりした風味でよろしい。
おまけに面白いものをいただいた。オニユズの砂糖漬け。子供の顔ほどあるおおきなユズの、皮と厚いワタの部分を砂糖漬けにしたもの。香り高く、苦味はすくない。
店は住宅を改装したもので、玄関も普通の住宅。上がってそばをいただくのは畳部屋で、奥にしつらえたカウンターごしに、調理場がある。調度は和風できれいにまとめられていて、かつモダンな感じ。縁側でもいただくことができるようだけれど、これは近所の常連さんの特権なんだろうな。練馬らしい、いいお店でした。