farsite / 圏外日誌

Gaao Line's Web Journal: Writing about US/UK TVs, cinemas, and foods I love.

映画

映画感想『悪いやつら』 ほんとうに悪いだけの、素晴らしい映画

韓国のやくざ映画。90年代という意外なほど近い時代、釜山で、やくざが生きる風景を描く。もうこれぞ韓国映画! といった暴力映画。 “良さ”がないやつ まあヘンな映画といえばヘンな映画なんだ。全編ずーっとダラダラ、やくざと、やくざになり切れない小悪い…

映画感想『パシフィック・リム』 誰もが夢見たのに、誰も観たことのなかった絵

『パシフィック・リム』は、太平洋から次々と現れ沿岸を襲う100mはあろうかという巨大怪獣(Kaiju)と、人類文明の破滅を防ぐため開発された巨大ロボットの闘いの物語だ。 とても面白くなるとは思えないと、思ったんだけど 正直、気に入らなかったのだ。だっ…

2012年 映画ベスト5

毎度、10本も選べるほど映画を観てないので、ことしのベスト5を。 5位:007 スカイフォール バットマン、アヴェンジャーズ、ホビットと、大作系をならべてみると、やはり007が一歩抜きんでていたと思う。アクションとミステリーのなかから、“母親からの自立”…

『レ・ミゼラブル』映画感想 - アン・ハサウェイとヒュー・ジャックマンの凄まじい顔芸

アン・ハサウェイが出てるから観に行った『レ・ミゼラブル』だけど、ド迫力の顔面アップの連続で、2時間40分の長さも忘れる怒涛の展開だった。 顔を撮れ! とにかく顔。顔が命。アン・ハサウェイのたれ目がうるんで、くちびるが震え、娼婦に身をやつす境遇の…

映画『拝啓、愛してます』 暴力的なまでの泣かせ映画

最近は大作ばかり観てたので、たまには単館系をと思ってシネスイッチに足を運んだのだけれど、『拝啓、愛してます』……恐ろしい映画を観てしまった。観終わって泣きすぎでホントに胸が痛くなってしまった。 涙腺破壊兵器の恐ろしい威力 原題は ″クデルル サラ…

映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』最初の9分観た!

せっかく日本で最初にプレビューされたのに、関東圏では 土 浦 でしかやってないという悲惨な状況の『スター・トレック イントゥ・ダークネス』冒頭9分の映像だけれど、こんなもの深夜『新スタートレック』を明日打ち切りになるのではとヒヤヒヤしながら観て…

『ロックアウト』映画感想 - リュック・ベッソン堂々のダメSFっぷり!

リュック・ベッソンの、宇宙刑務所からの脱出を描くSFアクション。いやーダメ映画だった! いくらユル系アクションったって限度があるわよ。 なにが Based on Luc Besson's Idea だ! いや、ちょっと面白いかな、と思ったんですよ予告編観て。2079年という近…

『サイボーグ009』映画感想 - 立派なSFなのに、どうすりゃいいんだコレ……。

『希望の国』を観た鬱気を払おうと、気軽に観たんだけれど、これが凄まじい……なんというか……凄まじかった。 よくわからなかった。でも面白かった! 映画が終わったとき、となりの席に座っていた女性ふたりから聞こえてきた第一声は、「よくわからなかった。…

映画:スターウォーズ、ギャラクティカ、そして『アルゴ』

1980年のイラン・イラク戦争を前に起こったアメリカ大使館人質事件。映画はこの裏で起こった極秘の人質脱出作戦を描く。 ウソのようなホントの話を、徹底的にホントに見せるウソ この実話をもとにした映画では『ニセモノの映画の制作』を軸にした人質救出作…

『ソーシャル・ネットワーク』 映画感想 - 強烈な負の感情

facebookのイノベーションもザッカーバーグの成功も、愛も成長も関係ない。この映画は徹底した人間の会話と感情のコラージュだ。人々の生の感情の接点が、別の意味でのソーシャルネットワークを生み出していく。

『アンストッパブル』 映画感想 - 極上のシンプルさ

あらすじ:列車が暴走したので止めることにした。以上。 これがムチャクチャ面白い。冒頭いきなり暴走が始まり、あとはずっと止めるだけ。ありがちなロマンスやちょとしたミステリーなんかは無く、明確な悪役も出てこない。ウィットの利いた(その実中身のな…

『バーレスク』映画感想 - シェール vs クリスティーナ・アギレラ

『シェールVSクリスティーナ・アギレラ』と書くとちょっと怪獣映画っぽいな。田舎から出てきた歌姫が、潰れかけのダンス・シアターで主役の座を射止め、シアターを救うサクセスストーリー。もちろん歌とダンスがもりだくさん。 ストレートで楽しい音楽映画な…

『ハングオーバー』 映画感想

感想 ゴールデングローブ獲ったっつうストレートなコメディ映画。これは感想が書きにくい! だってほんとうに、単に“面白い”だけの映画だから。男の友情だ真の愛だを無理繰り見出せないこともないが、んなモンはおまけだおまけ。これは映画というよりテレビ…

『アウトレイジ』映画感想 - バカ映画

日本映画なんて最近は『おくりびと』すら観てないのに、たけし映画だけは、なぜだか観てしまう。 あの色が好きなんだ。あの乾いた空の色。足立区だろうがロスアンゼルスだろうが、場所も季節も関係なく、たけし映画フィルターを通すと、おんなじような、痩せ…

『第9地区』映画感想 - アバターの双子にして至高のロボット映画

こんなマニア受けする映画を他人と観るのは勇気の要ることだけれど、結果、一緒に観てよかったと思う。SFなんか見たことも無く、ふだんハッピーエンドが約束された作品をテレビで見る程度のそのひとは、エンドロールが終わって、深いため息をつき、「人間な…

『イングロリアス・バスターズ』 映画感想

タランティーノの映画って、別に作家性がわかるほど見てなくて、ネットじゃあれほどウケのよかったキル・ビルも観てない。タランティーノ経験値が不足しているせいか、観終わって、どうも釈然としない映画だった。 ユダヤ人の溜飲を心底下げさせるようなナチ…

『母なる証明』 映画感想

ポン・ジュノせんせい大好きなんで観るべきだとは思いつつ、うーん地味だし、同じシネパトスでやってる『戦場でワルツを』にしようかな、と迷ってた。でもやっぱり! と思い直して最終週に駆け込んだが、あきれた。よい意味であきれた。案の定やりたい放題。…

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』 映画感想

今年の年貢を納めてきた。『ゴジラ対ビオランテ』以来、なんだかんだで毎年のように納めている怪獣人生。毎年まいとしダメ映画だとわかっているのに、どうしても観てしまう。どんな怪獣映画にも、必ず一片の怪獣への想いがあり、観るべき絵、観るべきSF性が…

『2012』 映画感想

久々にデカい映画だ。エメリッヒの『インディペンデンス・デイ』は素晴らしい映画だと思っているので、あれを超えるエメリッヒ映画は二度とあるまいと思いつつも、数年に一度、彼のあの映像と“モラル”が見られるかと思うと、うきうきと足を運んでしまう。以…

『チェイサー』 映画感想

かなり前、『スター・トレック』の前あたりに観た韓国映画。事件に巻き込まれ失踪した売春女性を追いかける風俗店オーナーの話。今年のベスト1かも知れない。 これは愛の映画だ。主人公は、女という“商品”を回収し自己の利益を守るために、その女を追いかけ…

映画『スター・トレック』を観るときに知っとくとほんの少し得すること。

なんにも知らずに観ても楽しめる映画だけど、設定をちょっと知っとくと理解がスッキリするかもしれない事柄を。舞台設定 時代は23世紀(2200年代)中ば。地球人は既に150年以上も前に異星人とのコンタクトを果たしており、地球に異星人がいる光景は当たり前…

海外ドラマ: スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 劇場版

NHK-BShで、31日から始まるアニメシリーズのプレミアエピソードになる劇場版をやってる。テレビ放映権の絡みでFOXとワーナーのロゴが同居する不思議な作品。劇場でも観たけれど、テレビで見直すとやっぱりコレ、演出もテンポ感もテレビサイズのムービーなん…

映画:カンダハール

第1水曜は映画サービスデイなんで観なければ! 思ってたが、逆に観るべきものが思い当たらず(『モンスターズ・インク』は観たいが独りで入るのは……)コイツを。ちょっと前は時事的な理由で有名になってましたな。 前に映画祭で『背負う人:ブラックボード』…

映画:ロード・オブ・ザ・リング

観ました。ついに耐えかねて。ホントは友達と行くつもりだったけどキャンセルかかったんで独りで。 で、寝ました。疲れてたの! 物凄く! 前日も徹夜で! それにちょっと冗長なん……あああごめんなさいヤメテヤメテやーめーてー怒らないでー! いや真面目な話…

映画『友へ(チング)』

韓国映画『友へ』(原題:チング)のポスターに「オフィシャル協賛:辛ラーメン」なんて事がデカデカと書いてある。韓国市場最大の動員数を誇る映画に、カップ麺とは……。せめてサムスンの新製品とかないんかい! チングは実はニュージーランド生活の末期に観…

映画:オーシャンズ11

高速道路の練習をしようと、サッカー王国の西の都までドライヴして映画を観てくる。はじめての高速は手に汗べったり。頭は目の前でヘンな路線変更を繰り返す青の軽にどうして復讐するかにのみ集中。 観た映画は『オーシャンズ11』。危く『ハリー・ポッター』…

映画:花様年華

久々にジムに行った。 ジムののち、某さんが何故か大学の中国学生学者聯諠会(大陸中国系のサークル)の定例週末ビデオ上映会の招待券を持ってきたので、一緒に観に行った。毎回わりと新しめの作品が、どういう経路で入ってきたのかは知らないが上映される。…